2007年4月4日水曜日

日本情報通信が行う偽装請負の手口

東京労働局は、多発する偽装請負の類型を4つにまとめています。このうち日本情報通信が行っている偽装請負は、一人請負型です。「一人親方」のように、一人で仕事を請け負っている形式にしてしまうものです。労働者の派遣元が、労働者を雇用(労働契約の締結)して派遣すべきところ、労働者と業務委託契約を結び、いわゆる一人請負契約を装って労働者を事業主に送り込み、その指揮命令の下で働かせていたというケースです(東京労働局2004年12月24日発表/職業安定法第44条「労働者供給事業の禁止」違反)。

 これは、請負業者の責任すら免れようとするもので、労災の対象ともなりません。しかし、実態が労働者であると認められれば、労災などを受ける権利があります。
 
 形式的には業務委託契約であっても、実態上、労働時間の管理、業務に関する指示等を相手方事業主が行なっている場合、就労の実態から労働者と見なされます。事業者の中には、雇用契約を前提とした労働者を募集して、応募してきた求職者と雇用契約ではなく業務委託契約を結び、相手方の事業主の指揮命令の下、働かせています。また、一人請負派遣の労働者を中間業者として外部に送り込む二重派遣も行っておりました。

 本件に関しての日本情報通信側の言い分は「あくまで個人事業主である」というものです。また答弁書においては「仮に百歩譲って偽装請負であったとしても、損害賠償の対象にはならない」という文章でしめくくられていました。

 つまり、日本情報通信は違法行為・脱法行為を行いながら、それを肯定し、法律に触れたとしても処罰の対象にならなければ問題はないという考え方なのです。このような考え方の中に「コンプライアンス」は存在していると思いますか?

 あなたの会社が外部の人間を雇い入れるとき、契約内容は法律を遵守していますか?実態が労働者になっていませんか?

0 件のコメント: